こんにちは。
今回はNative Instrumentsが提供するちょっとお高いMIDIキーボード、Komplete Kontrol Sシリーズ(Mk2)についてレビュー・紹介します。
私自身Komplete Kontrol S49を使用していますがとても便利に使えています。
なかでも有名な機能であるLIGHT GUIDEが個人的にはとても便利です。LEDライトでキーやスケールに使用する鍵盤を照らしてくれます。
音楽理論をしっかり勉強していない私にはとてもありがたい機能です。
このような機能は初心者にとてもオススメです。音楽の知識を金で買うことができるも同然です。
LIGHT GUIDEを始め他にも多彩な機能があります。初心者から上級者までおすすめできるMIDIキーボードです。
そんなKomplete Kontrolを私がどう使用しているかも含め紹介していきます。
今回は完全にべた褒めします。
CONTENTS
Komplete Kontrol Sシリーズとは
Komplete Kontrolは業界標準の音源のバンドルであるKompleteシリーズで有名なNative InstrumentsのMIDIキーボードです。25、49、61、88鍵盤のモデルがあります。
25鍵盤は機能制限があるので今回は25鍵盤以外の紹介になります。
価格帯は私の49鍵盤のもので7万円〜で88鍵盤のものは12万5千円とMIDIキーボードとしては比較的高い部類になってきます。88鍵盤のものはフルウエイトキーで本格的なキータッチを楽しめます。

有名な全ての鍵盤に付けられたLEDライトや圧倒的に多彩な機能に二つの高解像度ディスプレイが特徴的です。
これらはPCにインストールするKomplete Kontrolソフトウェアと連携することで動きます。
他にもリーズナブルなモデルのKomplete Kontrol AシリーズやM32などがありますが、こちらは普通のMIDIキーボードと大きく変わらない印象です。
そしてKomplete Kontrolは文字通り音源のKompleteシリーズを操作するためにも最適化されたMIDIキーボードです。
しかしKompleteシリーズを使わなくても各種DAWと素早く連携し、DTM用途で圧倒的なMIDIキーボードとして活躍してくれます。
KOMPLETE KONTROL Sシリーズ・キーボードで、音楽制作がもっと直感的でダイレクトになります。表現豊かなパフォーマンス、サウンドのブラウジングとプレビュー、パラメーターの調整、アイデアのスケッチ、プロジェクトのナビゲートやミックスなど、1台でスタジオやステージでの使用に完全対応します。
・プロ仕様Fater社製アフタータッチ付きキーベッド セミウェイト(49/61) フルウェイテッド・ハンマーアクションキー(S88)
・人間工学に基づいたデザインのピッチベンド、モジュレーションホイール、タッチストリップ
・あらかじめマッピング済みのKOMPLETEインストゥルメント&エフェクトや他社製Native Kontrol Standard(NKS)プラグインのコントロールが可能
・鍵盤上のRGBライトによりドラムセル、キースイッチ、コード、スケール、キースプリット(NKSインストゥルメントとMIDIモードの両方に対応)を表示するLight Guideを装備
・Smart Play機能により、Light Guideで100以上のスケールとモードを表示、1つのキーでコードやアルペジオの演奏、選択したスケールを白鍵のみにアサインなどが可能
・Logic Pro X、Ableton Live、GarageBand、Cubase、Nuendoを直感的にコントロールするホストインテグレーション
・S88は電源アダプターが付属
おまけが強い
Komplete Kontrol Sシリーズを購入してシリアルコードの登録をするとありがたいことにNative Instrumentsの音源集である、
が無料でもらえます(定価約2万5千円)。
ベストセラーシンセのMASSIVEを含んだKomplete SELECTがついてくるので、Komplete Kontrol Sシリーズを買うだけであらゆる機能が試せるんですね。
だいぶ得した気分になれます。
音楽制作に必要なものを大量に備えたキーボード
作曲のためのアシスト
作曲アシストがとても強力です。
もし音楽理論のような細かい知識が金で買えるのなら….
という方は買いの一択です。
初心者には高いってのが問題なんですがね〜。
うん。とにかく高い。
で、音楽理論を金で買えるというのはKomplete Kontrolのガイド機能です。以下の画像はLIGHT GUIDEという機能でルート音をCにしたブルース用のスケールを上のLEDで表示してくれています。
ということはこのままライトが照らされた鍵盤を弾くだけでブルースっぽい旋律が出来上がってしまうということなのです。
他にも単純にメジャースケールに設定すればあとはキー設定を変えるだけで全てのメジャーキーの構成音がわかります。
ほかにも登録されたスケールはざっとみて100個程度あり(JAZZ、WORLDのようにわけられる)、ルート音をそれぞれ変えられるのであらゆるジャンルに使われる音階をこのキーボードで試せるんですね。
さらに一つの鍵盤でコードを演奏してくれる機能もあります。
つまりキーとスケールを決めてメロディを作り簡単にコードをつけてしまうところまでキーボードが一緒にやってくれるわけです。
ということは簡単なコード理論とキーの知識+Komplete Kontrol だけで多用なジャンルの作曲が可能となるわけです。
雑な音楽の知識だけで細かいことは暗記していなくてもKomplete Kontrolがいればなんとかなるんですね。
こういった部分は初心者には有効ですし、慣れている方でもストレスを感じることなく様々なことを試せるので作曲の可能性が広がります。
またスケールやキーの構成音を全て白鍵に移動するということも可能なので、鍵盤に慣れていなくても全く問題なくDTMができてしまうのです。
ハードウェアとしての全てがある
MIXER
DAWと完璧に連動したデジタルのミキサー画面と8つのノブでハードウェア上でミキサー操作を楽しめます。なかなか楽しい操作感で私自身もよく使う機能です。
また選択されたトラックが光るためわかりやすいです。
Kompleteを操作
Komplete音源と対応して素晴らしい操作性を提供してくれます。
下記画像のように使いたい音源を探すところからできてしまいます。
特に大量に音源を管理している人には重宝されている機能らしく、そのようなレビューをよく見かけますね。
シンセサイザーの操作
先ほど選択したシンセをオシレータの操作やエンヴェロープやフィルター、リバーブ、ディレイなどのエフェクト操作までがKomplete Kontrol 上で可能となります。
実際のシンセサイザーとは違いますがハードウェア上でソフトシンセが操作できるのは面白いです。
↑このようなソフトシンセのパラメーターがKomplete Kontrol のノブに割り当てられて使用可能になります。ページ切り替えの操作でほとんどのパラメータにアクセスできます。
私としてはPCでの操作の方が早いのであまり使いませんがね←
MIDIキーボードとしてDAWと連携
やはりMIDIキーボードなのでこちらも重要ですね。
再生、停止、録音、ループはもちろんUNDO、REDO、クオンタイズまでボタンがあります。私はCUBASE 使用ですがややこしい設定はほとんどなく使えます。
他にも大きなノブでトラック選択や再生バーの移動など必要なものは揃っています。
通常のMIDIキーボードとしての機能もしっかりともっています。
最高のアルペジエイター機能
これでもかってくらいのアルペジオパターンがあります。
数えるのが面倒なので何通りあるかはわかりませんがアルペジエイターすごいです。100個くらいのパターンは作れそうですね。
ちなみにここまで紹介した機能たちはPC上でDAW内かスタンドアロンでKomplete Kontrolソフトウェアを立ち上げると使用可能です。
デスクの視覚的なアップグレード
音楽やる人ってかっこいい機材を持っているということでたのしくなりますよね?ね?
そんな欲求を満たしてくれるデザインです。
インスタ映えします。インスタやってないけど。

感想
しばらくKomplete Kontrolを使用してきましたが、素晴らしいの一言です。
ここまで紹介してきた機能があれば難しいことをしようとしなければ音楽制作でしばらく困らないな〜という印象です。
特に音楽の勉強を適当にやってきた私がちょっとした技を使えるようになってきたのはKomplete Kontrolのおかげといえるところも大きいです。
初心者が音楽制作において簡単にレベルアップできるものと言えます。
また基本的な操作や連携がスムーズすぎて不満がみつかりません。キータッチも以前使っていた2万円のMIDIキーボードと比べて格段にいいです。(49鍵盤)
以前のものは押した時にガタガタいう部分があったり鍵盤の戻り方なんかに粗さがみられましたがさすがに高いだけあって鍵盤の上質さが伝わってきます。
以前使っていた機能が少ないものには不満がいくつかありましたが、Komplete Kontrolはもう一生使おうと思います。88に変えたりしながら。
ただNative Instruments系の音源をそこまで使わないとか音楽理論とかは完璧だと言う人だと大きな恩恵は受けられるか微妙ですね。
わりと高価なキーボードなので88鍵盤とかを探しているのならそのあたりも考慮した方が良さそうです。(12万くらいする)
まあ上級者向けのキーボードに見えますが、実は初心者が一番恩恵を受けられそうではありますね。
キーとかコードの構成音を暗記してなくても一瞬でガイドしてくれますし、スケールも同様なのでジャンルに沿った音階を使用してそれっぽさをガンガン出すことが可能。
スケールの中の限られた音階を使うと本当にそれぞれのジャンル(ブルースとか民族的とか)の雰囲気が出せるのでそれが一瞬でできます。
DAWの操作も楽になるので、値段が高いのであれですが本当は初心者に一番おすすめしたいMIDIキーボードですね。

ちょっとした注意点
Komplete Kontrol Sシリーズの全ての恩恵を受けるにはKomplete Kontrol ソフトウェア対応の音源かつ、毎回Komplete Kontrol ソフトウェアを立ち上げる必要があります。
Komplete Kontrolソフトウェアの中でソフト音源を立ち上げるという感じですね。下の画像ではNexusをKomplete Kontrolソフトウェアの中で立ち上げています。
これが面倒だと感じる方もいるようなので気をつけてください。
ちなみに私はKomplete Kontrol ソフトウェアをひとつだけ立ち上げて、スケール機能やアルペジオはそこで使用して、メロディなどをそこで打ち込んで他にコピーするというやり方をとっています。
Komplete Kontrol ソフトウェアを各トラックに立ち上げるのは面倒なので工夫して使える方はいいと思います。
まあソフトウェアがなくてもコントロールボタンなどは充実していますし鍵盤も上質です。
こんな感じでトラックに音源と同じ形でKomplete Kontrol ソフトウェアを追加してその上で音源を立ち上げることで全ての機能にアクセスできます。
終わりに
今回はMIDIキーボードKomplete Kontrol Sシリーズについていいとこばっかり紹介してきましたが、Amazonのレビューなんかを見ると賛否両論なところもあるようです。
私としては最高峰のMIDIキーボードだと思えますし紹介した機能はもれなく使えるはずなのでもしKomplete Kontrol Sシリーズ を検討している方がいたら参考にしてみてください。
参考 Komplete KontrolNative Instruments



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