こんにちは。
今回はEDMだけを作っているわたくしが独断と偏見でEDMに役立つソフトシンセのおすすめ度ランキングを考えてみました。
参加しているシンセはEDMのためのシンセとしてよく名前が挙がる有料のものを選んでいます。
もし「これからEDMのためのシンセを揃えたいんだ!」と意気込んでいる方がいらっしゃったら参考にしてみてください。
評価のポイントは音質、操作性、プリセット、EDM度を5点満点で評価して判断を下しています。(1〜5点)使用頻度も記載していますが評価には反映していません。
EDM度はどれだけEDM制作に役にたつかのポイントです。
私自身EDMを制作しているのでEDM制作にどれくらい適しているかでも判断しています。
ていうかそういうコンセプトのランキングですね。
普通のランキングはたくさんあるしね。私はEDMしか作ってないのでそんな視点です。
(シンセ単体の評価とEDMに使えるかで判断。
順位が高ければEDMに使えて音質などその他シンセとしての要素も良い。)
またできるだけ個人の感覚ではなく中立な視点から考えてきたつもりです。
では早速みていきましょう!
ソフトシンセおすすめランキング
9位 Reaktor6(Komplete12) ーNative Instruments
シンセのイメージ
さまざまなタイプのシンセがReaktor内に搭載されていてプリセットから多彩な音選びができる。また自分で一からシンセを作ることができて可能性は無限大だ。ていうかそのためのツール。EDM向けのサウンドは少なくもっと静かな曲に使えそうなイメージ。
9位にランクインしたのは Reaktor6 ーNative Instruments です!
なぜこいつを入れたかというと、「Komplete買いたいけどEDMって作れるのかな〜」という人のためです。
MassiveはEDM向けという評価はされていない・少し古いという印象なのでReaktorが代わりにということで名前が挙がる場合があります。(Massiveはダブステップ に最適です。)
ただ残念ながらEDMにはあまり向いていませんね。
EDM目線からだと変わった音が多い上に操作もちょっとややこしいですし、気になる自分でシンセを作れるという機能を使ったとしても時間がかかる上にEDM系のシンセの再現は難しいです。
個人的にプリセットは使いどころに困る音が多いですね。
BGMを作ったり、静かなタイプの音楽に向いています。多分。POPな感じではないと思われます。
ただ一部EDMにも使える音がありますし音質もそこそこ太いサウンドもあります。
そして変わった音をEDMに入れるのが好きな私はたまに使ったりします。
ということで頑張れば何でも作れるシンセではありますが、EDMに使うものとしては物足りないでしょう。
まあそんなわけで今回のランキングに登場しましたが9位です。
あとわりと重いです。
(可能性は無限大?)
KOMPLETE セールの時期はいつ?安く買う方法も紹介!8位 Massive ーNative Instruments
シンセのイメージ
ダブステップ向けなイメージが強い。難しい。デジタル感がすごい。
Massive Native Instrumentsが今回のランキング8位です。
今でもユーザーは多数いると思いますが少し古いシンセということにはなってきてるようですね。
デジタルなサウンドでダブステップに多用されている有名なシンセです。Massiveなサウンドを作れます。
個人的に音作りの際のわかりづらさから使う機会がなくなってしまいました。
私が割と最初の方に導入した有料シンセでしたが、実機をモデリングしたようなシンセからMassiveに移行すると全くわからない。(勉強不足もあるけど)
サウンドはデジタル感が強くてなんか独特な音ですね。
ああ、マッシブだなぁと感じるサウンドです。
音質はベストセラーになるだけのシンセなので良く太いサウンドも作れます。
ただEDMらしい派手で高音?の抜けがいいようなサウンドは作りづらい印象でした。
なのでずっしりしたベースのためにはアリかと思います。
またダブステップ 系や、ブリブリしたサウンドのベースなど荒々しいものが作れます。
それとダブステップにはチュートリアルがたくさんあってかなり有効なシンセかと。
しかしMassiveは古いシンセなだけあって有料の追加プリセットも各社が販売しているのでそこも強みかもしれませんね。
EDM系にも使えるサウンドもあるのでMassiveでサウンドライブラリを構築してみても結構いいものが作れそうです。ダブステップ系も作っていきたいならおすすめできます。
7位 Massive X
シンセのイメージ
固有名詞が多くて操作が難しい。音抜けが良い。音が太く存在感がある。割と軽い。
7位に入ったのはMassive X。
その名の通りMassiveの後継機的な位置付けのシンセです。見た目は全然違いますが。
有名なシンセの中では最も新しいシンセでしょう。
(Komplete12以上のバンドルに付属)
Massiveよりも操作画面の見易さや音質の汎用性が良くなったような印象。
ただ操作画面が見やすくなったとは言え、書いてない項目があったりGorilla🦍などの固有名詞が多くてマニュアルなしではさっぱりわからない部分もあります。
しかし音質は抜けが良く、高音質で最新のシンセの雰囲気を出しています。
太い音で存在感もあります。
2機の強力なオシレーターで多数の波形を使用できて多様な音作りが可能になっています。
ただプリセットが少ない!
しかもEDM向けのものはそんなに多くないような。
音作りするのも大変ですし、今の段階では使う理由がないのでもっとEDM系に人気のシンセを使った方がいいです。
ただ逆に出てきたばかりで今後にものすごい期待をしています。
多少プリセットも増えるかもしれませんし他社が販売することもあるでしょう。音質や機能に関しては本当にいいのです。
ぜひとも Massive Xでとんでもないプリセット集を作って欲しいところです。
私も買いたいですね。
6位 Sylenth1 ーLennardigital.
シンセのイメージ
Pluckやsaw系がPopsに使えそうなサウンド。 軽くて汎用性が高いシンセ。アナログ感のあるキラキラした音が出てEDMにもしっかり使える。
Sylenth1はEDMでもすごくいい感じに使用できます。
Sylenth1もMassive同様古いシンセですが、まだまだ現役で戦えるサウンドを持っています。
Sylenth1の大きな特徴はアナログシンセなサウンドとシンプルでわかりやすい操作性。
他にもアナログシンセを再現したものを使用したりしますが、音の傾向が似ています。
Sylenth1は音はふわっとしていて軽いのですが、結構キラキラした派手な音を出せるのでいくつか重ねればEDMでもメインに持ってこれます。
ガツンとしたサウンドはちょっと向いてないかもしれませんが、綺麗な雰囲気のEDMメロディにはかなり使えそうです。
他にはPopなシンセサウンドを作れるので伴奏などに入れるといい感じかと思います。
ボーカルありの曲とは相性が良さそうですね。
そして操作もThe シンセって感じなので、自分でうまく使えば自由にサウンドを作ることができるでしょう。
他と比べて操作の選択肢が絞られているので、比較的直感的な音作りができそうです。
さらにとても動作が軽く、CPUにも負担をかけないので使いやすさで言えば圧倒的です。
ただ作れる機能の多さ的な面では、作れるサウンドが限られるのでこれだけで完結するかはどんなEDMを作るかによりますね。
そして私がSylenth1に関して最も印象的だったのはかのAviciiが使っていたことですね。EDM好きは知っている方が多いでしょう。
Aviciiが直々に解説してくれている動画ではSylenth1を多用しており、その中で流れるサウンドはやはりAviciiらしさがあります。
Aviciiを目指す人は検討すべきシンセですね。
本当にそれっぽいです。
ちなみに古いシンセということもあってEDM系のプリセットが多数販売されているのも強みです。
EDM系で万能かと言われると、ジャンルによるかな〜ということにはなりそうです。アナログ感のあるサウンドが欲しければ良いと思います。
これは個人的なイメージですが。
5位 Omnisphere 2 ーSpectrasonics
シンセのイメージ
圧倒的高音質。プリセットが膨大。ちょっと異質なシンセ。EDM向けのプリセットも多数収録しているが、使い所が難しい音も多い。
個人的にはOmnisphereは良く使うシンセだから上位にしてあげたいのですが。
他と比べるとEDM向けではないかな〜〜〜〜。
ということで5位にOmnisphere 2です。
Omnisphereは膨大な波形、サンプルベースを使用した12000以上の多彩なプリセットを搭載したモンスターシンセです。
音質、プリセット、操作性に関しては個人的にいうこと無しで好きなシンセランキング考えれば1位なんですがどうもサウンドがEDMらしくないので減点になりました。
音質がかなりスマートな印象で、目立つ音ではあるのですが、EDMのようなうるささはない気がします。
プリセットにSpotlight EDMというカテゴリも作られていてかなりEDMにも力が入っているのですが、他のシンセのような「あっこれこれ」というようなプリセットは少ないような。
EDMにも使えるサウンドはあるのですが、な〜んかクセが強いのでプリセットが沢山あるからといって、Omnisphereだけで終わらせるということはできないかも。
そしてクセが強いという評判で有名ですし、 「全く使ってない」というレビューもちらほら見かけたので汎用性が高いシンセではないですね。
しかしこのシンセの世界観を受け入れることができる方であれば最高のシンセであること間違いなしです。
あとEDMでもPops的なEDMであればかなり使えるかも。
多分OmnisphereでEDMを作っている人はそんなに多くないでしょう。
サウンドハウス↓
SPECTRASONICS ( スペクトラソニックス ) / Omnisphere 2 (USB Drive) ソフトウェア・シンセサイザー音源
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4位 Nexus 3 ーreFX
シンセのイメージ
シンセというかサンプラーみたいなやつ。音はEXPANSION(追加プリセット)次第で無限大。
こういうランキングでNexusを入れるのはどうなのか迷いましたが。
音がシンセなんだしシンセでいいじゃないかということでNexusを4位にしました。
Nexusはシンセの音を出すサンプラーみたいなやつで、プリセットを選択するだけでそれっぽいサウンドを簡単に出してくれます。
こういう形式だからかとても軽いシンセで操作項目も少ないので使いやすさで言えばトップクラスですね。
さらに公式サイトには追加プリセットのEXPANSIONがあり、こちらはかなりのジャンルがあってEDM系も細かく分かれているのでここでそれぞれ集めていけば素晴らしいサウンドライブラリを構築できます。
Nexusは2019年11月に最新のNexus 3にアップデートされました。
以前はEDM向けなプリセットは少なく、音質が少し粗く微妙な印象でしたが、Nexus 3では今回の他のシンセに負けない音質と、初期状態からEDMに使える優れたプリセットが追加されました。
そしてとんでもない軽さを実現していて、この記事の評価項目ではもう満点ということになってしまいまいた。
ただNexusのサンプラー的な形式上、細かい音作りをすることができず、プリセットを変化させるとしても元の面影が残ってしまうので、どうしてもイメージに合わない場合は他のシンセを使うことになってしまいます。
なので一応この順位に。
EXPANSIONを大量に買っていいのであればNexusの可能性は無限大ですが、合計5万円〜くらい費やさなきゃ個人が満足するようなライブラリは構築できないのでなかなか難しいところ。
Nexusの個人的おすすめポイントはこのようなピアノレイヤー↓↓
Nexus以外にはAvengerの追加プリセットにも似たようなのが入ってたりしました。
公式ページ
3位 Avenger ーVengeance Sound
シンセのイメージ
最新のシンセ。プリセットがかなりハイクオリティなEDM系。重い。
3位入賞を果たしたのはAvenger。
Avengerは有名シンセの中では後発で、UIもかなり最新な雰囲気が漂っています。
それぞれの操作項目も実は気が利いていて、初見だと面食らってしまう見た目ですが意外とわかりやすいです。
音質もすごく良いです。
音抜けがいいというんでしょうか。今回のシンセの中ではトップクラス。
Avenger独特の雰囲気を持っていて、トラックに入れると存在感がすごいです。
そしてAvengerはこれまでにない、多彩な機能や音作りを可能とした超万能シンセで、プリセットもかなり充実しています。
Avengerで演奏すればEDMが流れ出す!といえるくらいにはハイクオリティなEDMサウンドが揃っています。
自分で音を作ってもEDMに使えるド派手なサウンドが作れます。
またNexusのサウンドデザインを手がけた、Vengeance Soundが出しているだけあって公式の追加プリセットもすごいです。新しいシンセながら 多くのジャンルを網羅したプリセットを購入することが可能です。
本当にNexus的な使い方もできるレベルなので、お金とCPUに余裕がある方はNexusよりもいいですね。
ここまでいいことづくしのAvengerですが悲しい部分もあります。
それは他と比べて重いこと。
まあ私自身は意外と大丈夫ではありますが、世間では重いという評価が飛び交っていますし、実際他のシンセたちと比べるとやはり重い部類に入ります。
Avengerは項目がかなり多いので、初心者向けって感じでもないのですが、プリセットも優れていてすぐに良いサウンドを出せるので、初心者から音作りを極めたい上級者まで使えるでしょう。
Avengerは慣れるか、プリセットを大量に買えばすごいシンセだと思いますよ。
EDMに最適なサウンドでもあります。ただ重たいです。
そんな感じで3位。
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ちょっと私もAvengerメインでEDMを作ってみました。
公式ページ
2位 Serum ーXfer Records
シンセのイメージ
ダブステップ勢とフューチャーベースの人たちが使っているイメージが強い。EDMにも強い。高音質で変態系と称される激しいサウンドが作れる。
ベストセラーシンセのSerumです。
初心者のころセラムでウェーブテーブルシンセという概念を知りましたがそんな方も他にはいるのではないでしょうか。よく見るとウェーブテーブルという言葉は他にも書いてあったりしましたがSerumほど前面に押し出してない。
セラムもかなりの高音質で、EDMやエレクトロニック系を作るのに必須アイテムになっています。
日本のDTM界隈ではダブステップやフューチャーベースもかなり作られている印象ですが、そういう人たちの必携シンセってイメージです。個人的に。
でもEDM系ならなんでも作れます。
ただ操作が少し難しい、重い、初期プリセットがかなりとがったサウンドという側面もあります。
慣れればどうってことはないと思いますが。
様々な会社が販売しているSerumのプリセットはすごいかっこいいので、それらを集めるだけでも素晴らしいサウンドライブラリが構築できることでしょう。
SerumはEDM系全てに使える派手なサウンドが作れるので、EDMを作りたいなら最初はとりあえずSerumを持ってれば他にいらないのではないでしょうか。
ちなみにセラムはちょっと面白い買い方があります。
Spliceというサイトで月に千円ほどの支払いでレンタルして、セラムの定価2万円ほどまで月々支払いをすると、そのままライセンスがもらえるという、なんとなくおさいふに優しい気がする使用法もあります。
セラムを検討している方はチェックしてみては?
公式↓
XferRecords.com | Home of the Xfer Records VST Suite
Splice↓
Serum by Xfer Records – Rent-to-Own | Splice
1位 Spire ーReveal Sound
シンセのイメージ
超オールラウンダーで操作も比較的簡単。The シンセという雰囲気と最新のサウンドを兼ね備えた存在。
栄えある一位に輝いたのはSpire。
Spireはシンセとして必要なものを全てバランスよく備えているイメージ。
簡潔な画面のわかりやすい操作、EDMにも使えるハイクオリティなプリセット、優れた音質。
またアナログシンセを感じさせる音作りもできシンセとして万能です。
サウンドの傾向としてはSylenth1にも近いものが出せます。
音の太さや目立ち具合に関しては、とてもすごいって感じではなくAvengerやSerumなどと比べて、ちょっと控えめな印象です。
まあそのおかげかなんとなく曲に馴染む音です。
ただド派手系のEDMサウンドはその他の方が強いかもしれません。
公式ページやSpliceのプリセットも充実しています。
シンセとして優劣つけるならSpireは強いですね。
かなり使いやすいシンセ。
音質だけでみたらAvengerやOmnisphereの方がいいような気はしますが、バランスの良さではSpireが一番です。(サウンドハウスで買えるのもいいですね)
私が作ったSpireメインのEDMも掲載しておきます。
サウンドハウス↓
Reveal Sound公式サイト↓
https://www.reveal-sound.com/plug-ins/spire
シンセの傾向と気に留めておくべきこと
一応ここで私が感じたシンセの印象を紹介しておきます。
音が太くて派手なEDMが得意→Serum、Nexus、Avenger
popsに近い雰囲気やメロディックなEDMが得意→Sylenth1、Omnisphere、Spire
というかんじですね。
まああくまで傾向なのでどれでもそれぞれのジャンルを作れるとは思いますが….
どんな曲が作りたいかによって判断する必要があります。
結局各シンセのデモやプリセットを聞くのが一番であるとは思います。これかなり大事です。
実はそれぞれアナログ感や音質が違っていて、一概にランキングをつけられるものではないんですよね。
同じようなネット記事がよくあるので便乗した次第でありますが、実際に使っているとそれぞれにいいとこわるいとこがあってなかなか難しい。
使い所によって分けるので複数持っているというのが一番理想的ですね。
今回はひとくくりにEDMとしてしまいましたが、プログレッシブハウスとかベース系ハウスとかでもサウンドが全然違いますし、やはりどんな音が作れるかのデモを聞くのは必須でしょう。
私も沢山集めてしまいましたが、曲の雰囲気によってうるさいサウンドが得意なものとか、アナログシンセサウンドとかダブステップ要素を加えてみようとか毎回使うシンセがばらばらです。
なので満足いくまで揃えるには結構お金がかかりますね。
とりあえず最初になにか欲しいという方にはSerumをおすすめしておきます。ユーザーも多いです。
Spliceでのんびり買えますし。EDMならなんでも作れます。
終わりに
ということで以上。
このような結果になりました。
いかがでしょうか。
私としてはEDMのためのシンセを探している方はこのランキングの上位のものを検討すれば間違いないと考えています。
これらのシンセたちの評価はあくまで私の独断と偏見によるもので、さらにEDMに向いているかでも判断しています。
なので順位が低いシンセは品質が悪いというわけではありませんのでご了承ください。
もし私が何もない状態からシンセを集めるとしたら、どれも使えるシンセたちですが、EDMであれば個人的には今回のランキング順で買いたいところです。
読んで頂きありがとうございました。