こんにちは。
今回はEDMで使える・使われるピアノはどんなものか紹介。
EDMの一部のピアノは割と独特で普通のピアノからイメージできないようなサウンドなので、初心者の方は見つけるのに苦労するかもしれません。
ここで簡単に確認してみてください!
CONTENTS
EDMで使えるピアノ
EDMに使えるピアノといっても普通のピアノも使えてしまうのですがそれぞれ使い道によって異なります。
サンプル音声を掲載しますのでどんな音か確認して見みてください。このピアノっぽいサウンドはどこからきてるの?という方には参考になるかもしれません。
Nexusに入っているピアノ
個人的に一番わかりにくいと思うのがシンセのNexusに入っているようなピアノサウンドです。
(Nexusはサンプルベースのシンセ。一瞬で即戦力なサウンドがでるということで有名。)

Nexusにはいくつかのピアノのプリセットが入っていますがこれの音がかなりEDMに使えるピアノです。
EDMのドロップでも使える目立つピアノですね。言葉だけではわかりにくいので聞いてみてください。↓
こんな感じの固くて力強いピアノがそれなりの種類入っています。
そしてこのようなシンセ系ピアノは長押しすると、無限にサステイン(持続)がありシンセパッドのような感じになるものが多く、ベース+ピアノ+リード+その他というシンプルな構成だけでも曲が成り立ちます。
なのでアレンジもしやすくて便利です。
長押ししたもの↓
ただNexusと限定的に書いたのには理由がありまして、Nexus以外でこういうサウンドがすぐに使えるのはあまりみたことがないんですよね。
なのでこういうピアノを手取り早く手に入れたければNexusが必要かもしれません。
Nexus以外だと硬さや分厚さがここまでのものは見たことないですね。
ちなみにNexusの中でも最新のNexus 3が最も充実していて、EXPANSIONではSwedish House 2などはそれなりにいいピアノがります。
こんなピアノはピアノレイヤーなどとも呼ばれていて、シンセの伴奏とセットで使われたりします。
Future Houseのようなサウンドもあります。
シンセのピアノ
シンセのプリセットの中にKeyもしくはPNというカテゴリーがあることが多いですが、この中に使えるピアノっぽいサウンドが入っていることがあります。
Avengerではこのよう↓にPIANO/Keysというカテゴリに入っています。
ただピアノと言ってもシンセ感満載ピアノなので好みが別れるとはおもいますが。まあEDMにはやはりシンセ系は有効で使えます。
AviciiのThe NightsやHeavenという曲なんかがシンセ感あるピアノを使っていたと思います。Nexusのが近いかもしれませんが。
普通のピアノ
普通のピアノも使えるといってしまうともうなんでも使えるということになってきてしまいますが、普通の生ピアノも使えます。
しかしこれは上の二つとは使い所が大きく違うといえます。
上の二つは結構目立つサウンドですが生楽器のピアノはやはり音が細めなので、EDMなら静かな雰囲気の中でボーカルとかがあるときに一緒に使われている印象が強いですね。Popsに近い感じです。
シンプルにコードをつなげればお洒落な雰囲気が出せます。
普通のピアノのイメージ↓(ちょっとリズムも入れました。)
普通というとDAWに付属しているような生楽器のグランドピアノだったりですかね。
私はKOMPLETEに入っているTHE GIANTというアップライトピアノをよく使いますがこちらもいい感じです。
基本どのDAWにも付いていると思うのでそれらも使いどころによっては使えます。ちょっと音が太めのものを選べるといいですね。



ただこのような普通のピアノだと最初に紹介したNexusのやつみたいな音にはいくら頑張ってもならないと思うので気をつけたいところです。
細いピアノでは場合によってはこんな使い方も。
まとめ
結局使えるピアノは
- Nexusのピアノ
- シンセのピアノ
- 普通のピアノ
ということになりました。
結局そこらにあるの全部つかえんのかいっ!って感じではありますが……
それぞれサウンドが全然違うのでどれかを揃えるというよりは全てを揃えるというのが好ましいところではありますね。
ただ傾向としては、プログレッシブハウス系のキラキラした雰囲気の曲の中で生きてくるのがNexusやシンセのもので、Popsに近いものでボーカルなんかも入るような曲なら生ピアノもいい雰囲気を出してくれるでしょう。
- EDMでは様々な種類のピアノが使える
- どれも別物なので全て揃えることが望ましい
- 分厚いシンセ系ピアノはNexusがてっとり早い
EDMに使えるピアノの打ち込み方 簡単に紹介
さて、ピアノのサウンドがどこからきているかわかったところでどんな風に打ち込めば効果的か紹介します。
紹介したようなピアノを持っていてもしっかり打ち込めてなければそれっぽくならないかもしれないのでこちらも簡単に確認しておきましょう。
基本的な部分
まずかなり基本的な部分です。
EDMでピアノを使うとしたらおそらくコードだと思います。
コードを簡単に鳴らして伴奏にするという形が多いのではないでしょうか。
その時のコードは以下の画像のように入力します。(ベロシティは関係ない)
三和音+コードのルート音(一番下の音)ですね。1~2オクターブ離します。
この画像だとCメジャーなので上でド・ミ・ソを鳴らして下の方でドが一つです。
それぞれのコードでこんな感じで打ち込んで単純につなげるだけでEDMではお洒落な雰囲気になってしまいますよ。
上の方で貼っていた音声も全てこれだけです。
三和音+ルート音です。ルート音が音を厚くします。
ベロシティやタイミングのズレに関しては一定で大丈夫です。
普通のPopsやアニソンなんかに使われるものはベロシティやタイミングをごちゃごちゃ変えることでリアルさを演出しますが、EDMではそれは逆効果になってEDMらしさが消えることもあります。
特にNexusやシンセ系は一定でいいですね。
ただPopsに近いEDMを作るなら場合によってはリアルさを追求すべき時もあるので、そこは自分が参考にしている楽曲がどんな感じかとかで判断してください。
生演奏感をだすのかコンピューターに演奏させるのか、それは曲によって判断しましょう。
コードをつなげるだけならタイミングを変えるのも有効
コードの基本的な打ち込みがわかったら次はコード進行になるわけですが、ここではただ単純につなげるだけでは寂しいです。
なので少しずらしてみるとカッコよくなります。
ずらす前↓
ずらし後↓
こんな感じでずらして見ただけでちょっとかっこいい感じになりましたよね。
このタイミングのパターンはそんなに多くないので今回紹介したものだけでもとりあえず十分ですし、他にもプロの曲で色々含まれていると思うので実践してみてください。
派手な雰囲気の場合はリズム感を大事にしよう
ここまで紹介したものはシンプルな伴奏って感じでしたがEDMのドロップに持ってくるようなシンセ系ピアノはもっと派手な雰囲気です。
なのでコードを一部切ってリズム感を出してあげることが大事になってきます。
実際に聞いてみると雰囲気が違うことがわかるはずです。↓
ノリがいいですね。
Future Houseなんかではもっと複雑だったり変わったリズムだったりしますね。
こんな感じでリズム感が出るようにしてあげるとのれるEDMになります。
これに関してはかなりのパターンがあるとは思いますがこれといった作り方はありません。
自分で様々な曲を聞いてパターンを増やすしかないでしょう。プロのを真似するといいです。
またアコギのコード引きのリズムも参考になります。
例(さっきの音声はこのリズムから連想できる)↓
ここからさらに複雑にしていけたらいいですね。
ずらす+きるで色々なリズムを作ってみましょう。
EDMでのピアノに使えるちょっとした技
せっかくEDMのピアノについて色々紹介してきたのでここでEDMのピアノに使えるちょっとしたテクニックを紹介。
EDMピアノはフィルターを使って動きをだすとかっこいい
EDMでは単調になりがちなのでフィルターのエフェクトとオートメーション を使って音に変化を起こすという技は定番です。
そしてそれをピアノでやってあげても効果的でカッコよく仕上がりますよ。
これの逆に低音を消していくフィルターを使えば徐々に音が軽くなりまた違った印象になります。(音声では高音を削っている)
EQでも頑張れば代用できるのでフィルターがなくてもなんとかなります。
個人的におすすめのフィルタープラグインはWaves Oneknob Filter。いくつかのバンドルにはいってたと思います。



展開系で多彩な雰囲気を作ろう
個人的におすすめな技がコードの展開形。
展開形とはコードの構成音の積み方を変えたコードのことです。
簡単に理解できるように説明しましょう。
例えばコードのCの構成音は「ド・ミ・ソ」ですね。これを単純に入力してしまえばCメジャーのコードになります。
そしてこの構成音の順番を入れ替えてしまったのが展開形なのですね。
例えば、ド・ミ・ソのドを一オクターブ上にすると、
下からみるとミ・ソ・ドというならびになりますが、構成音がCコードで音もCコードなので名前もCのままでいいのです。
ピアノロールで見ていただけるとわかりやすいかと思います。↓
そして単調なEDMではこれが使えます。
カッコつけたい、ここぞ!という場面で展開形を挟むことで新たな雰囲気が生まれます。
音声を聞いてみてください。
元の進行Em-C-G-D↓
展開形で色々動かしてみたやつ↓
どうですか?
なんか凝った印象になりましたよね。
これが展開形による効果なのです。
この展開形はピアノだけでなくシンセPadなどのコード楽器ならなんでも有効なので試してみてください。
個人的にピアノでやると大きく変化がわかって効果的なので紹介しました。
展開形はビルドアップにも有効
ピアノはそんなに関係ないですが、さらに展開形ではビルドアップでも有効な手段です。
ビルドアップといえばEDMで盛り上げるアレです。
ドラムが
タンッタンッタンッタタタタンッタンッタンッタンッタタタタンッ
タンタンタンタンタンタンタンタン
タタタタタタタタタタタタタタタタってなるとこですね。
ここではやはり盛り上げることを考えるので、EDMでは様々な効果音を使ったりして盛り上げる感覚を演出します。
そして実はコードの組み方でも盛り上げ感が出せるのです。
展開形を使って盛り上げるとピアノロールは↓こんな感じ。
いかがですか?
上に行ってますよね。実際に音も上に行っているように聞こえます。
展開形はこんな感じでも使えるのです。
ビルドアップでリバーブとセットで盛り上げる
ピアノを入れたビルドアップでさらに効果的なのが、オートメーション でリバーブを徐々に強くするテクニックです。
盛り上げる時にオートメーションでリバーブを強くするのはEDMではよくある技ですが、これがピアノでも効果的です。
私はピアノでやるのが効果がわかりやすくて一番好きです。
私の場合はホール系のリバーブを再現してそのMixの値を上げていくことが多いです。
ちなみにEDMではリバーブも音作りの一つみたいな部分もあるので、センドではなくインサートにしてしまうことも多いです。
まあピアノだけではないですがEDMのサウンド全てに有効なテクニックなのでやってみてください。
今回紹介したことを全て使ってみたデモを簡単に作ってみましたので一部掲載しておきます。↓↓
細いリードでも分厚いピアノのおかげで空間が埋まります。
終わりに
いかがでしたか?
EDMで使えるピアノは色々ありますので揃えてみてください!
EDMではアレンジにピアノを入れることですごく簡単に分厚くなり、コード感が強まるのでコードの雰囲気がより前面にでてきます。
なのでおしゃれなコード進行のピアノを使ってEDMを作れば簡単に良い雰囲気のトラックが作れますよ。
そういえば今回の記事ではずらすとか切るとか、音楽やっているくせにふざけた言い回しが多かったですが、私はそんなに音楽用語とか理論に明るくないのでご了承ください。
裏拍にどうとか説明できればいいのですがな〜んか自信ないんですよね。
感覚とノリで音楽やっているマンなので仕方ない。