こんにちは。
今回の記事はディクテーション好き必見です。
TOEIC学習で辞めたほうがいい勉強法である「ディクテーション」についてなぜやめた方がいいのかご紹介します。
ただ私個人の体験から語るもので、私の感覚でみるとそうだったというものなのでそれぞれの状況と照らし合わせてください。
ディクテーションはほかの何か(英語の書記とか)を目標にしてるならどこかで必要なのかもわかりませんがTOEICではほとんど効果を発揮しません。(厳密にはものすごい時間がかかる)
TOEICに力を発揮しないということはリスニング全般に意味がないとも思えるのですが、検証したのはTOEICのディクテーションだけなのでとりあえずそういうことで。
そんなTOEICにおいては必要のないディクテーション。
なぜかを紹介しましょう。
ここまで言う根拠は私自身が「英語初心者から半年のうちにTOEICで800点を越える」という目標を達成しましたが、そのためにディクテーションは全くやっていないからです。
また現在(2019/8〜)は一年で860ですがそのためにもディクテーションは一切やってません。
厳密には「試したが意味のなさに気づいて10分でやめた」ですが。
他のディクテーションを進める記事に対して喧嘩を売る記事みたいですが大体その通りです。私は騙されたと感じています。
CONTENTS
ディクテーションとは
ディクテーションとは英語音声を流して英語を必死に聞き取り全て文字に書き起こすという学習法です。
聞こえなければ何度も聞いてある程度書けるまで続けます。
その後テキストをみて間違った部分を確認します。
これでリスニング力アップが狙えるわけですね。
学校などでやらされた方や英語に関して著名な人がすすめていたからやってみたという方はいると思います。
ディクテーションの効果
一応言っておくとディクテーションをやることはリスニング力の向上に一定の効果はあります。効果があるが故にみんな疑わないんでしょうかね。
一応ここで効果を紹介します。
英語の発音に慣れる
当然のごとく英語を聞くわけですから英語の発音に慣れていきますね。
弱点が見つかる
ディクテーションをして音を聞いても聞き取れない部分があります。
なので自分がわからない発音をチェックできます。
便利ですね。
単語の発音自体がわからないとか音がくっつくとか色々ありますがそのような部分を確認できます。
総合的な英語力向上
聞こえなかった部分は文法的な知識を持ち出して解決することでリスニングができるようになります。
「こう聞こえるけど文法的に考えて違う」と判断する力がつくわけですね。
他には単語のスペルチェックなどなど……..
結構色々効果がありますね。
ディクテーションをやめた理由
ここまでみてみると「ディクテーションって普通にいい感じじゃない?_」って感じがしますが、なぜ私がそうは思えないか紹介します。
もっと良い方法があった
私の中で一番大きい理由がディクテーションをするより効果的な勉強法があったからです。
ともったいぶって言ってみましたが、普通にシャドーイングと頭の中でのシャドーイング(聞こえた英語を頭の中で発音すること)です。
シャドーイングはやることの流れとしては、
音声を聞く→音声に追従するように自分で発音する
というものです。(音声に影のようについていく)
日本語訳と英文が書かれたもの(スクリプト)を手元に置いておきわからないところがあったらすぐに確認します。
TOEIC対策で行う場合は公式問題集一択です。
このようなやり方であれば音声を聞いて聞こえなかった部分を確認してそこをチェックなり繰り返すなりしてすぐに次へ進めます。
そしてこれはTOEICだけであればディクテーションと同様の効果を発揮します。
英文を聞いて自分で発音するために聞き取るわけですから耳も慣れます。
発音しようとするので聞き取れない単語の発音も確認できますし、文法事項でこれは違うかもという判断をするチャンスもあります。
スペルの確認はTOEICでは不要ですし、まずスペルの確認なんぞ音声を聞いてするものではないような気がします。そんなにスペルの確認をしたければライティングに短時間集中したほうが効率的だと思うのですが。
そして難易度も聞き取るだけですから違いはないでしょう。
あれっ。
サングラス大佐
と私は考えました。
時間の無駄
先ほど紹介した勉強法とくらべるとディクテーションは時間がかかりすぎます。
英文の例とともにシャドーイングと比較していきましょう。
If you can send us a receipt for any repair work related to the leak,it’s possible we can
reduce the charges. If you ready, I can give you the address to send that to.
この英文はTOEICのスピードで発音されると大体10秒ほどです。
一回で全ては聞き取れないので3回〜5回ほど聞くことになるでしょう。
この時点で30秒消費され、これだけの英文を書くという作業も含めたら2分〜3分ほどかかりますね。
ということは一時間かけて確認できる英文の量はTOEICで読み上げられる5分間分の英文だけです。
そしてさらに悲しいのがわかる英文も聞いて書き取る作業をするというところです。
簡単な部分なら聞けて意味も理解できて頭の中でスペルも浮かぶでしょう。でもディクテーションではわからないところに足を引っ張られ何度も聞くハメになります。
しかも書く必要もないことも使命感だけで書き続けます。
これになんの意味があるというのでしょうか。
これに対して先ほど紹介したやり方(シャドーイング)は、
聞く(10秒)⇨音声に続いて発音(0秒)⇨わからないところは確認(20秒)
と合計30秒で10秒の英文の確認が終了します。
わかるところは時間はかかりません。
わからないところでも確認したらどんどん次に進めます。
そうすると一時間もあればTOEICの速さで20分の英文を確認できます。単純にこれだけで4倍の効率ですが実際はさらに差が開いていきます。
TOEICの公式問題集でやるとすると一回分で45分の英文があります。問題以外もあるので聞き取る部分は30分としておきましょう。
するとディクテーションでは6時間かけてやっと一回分コンプリートです。休憩時間含めたら7時間。忙しい人は3日ほど必死にやれば終わりますね。
こんなんでチェックした部分を覚えていられるのか疑問です。
それに対してシャドーイングは1時間30で全て終了です。
単語などの他の勉強にも時間が回せますし、単純に続ければ6時間で4週ですね。
4週も確認できれば流石に聞き取れなかった部分も要領をつかみ始めます。
こうなるとTOEICでディクテーションをやるのは全くメリットがありません。
シャドーイングはスマホとイヤホンさえあればどこでもできてしまいます。さらに頭の中で行えば電車でも授業中でもできてしまうんですね。
場所を問わずに環境にも優しいのでディクテーションと比べてメリットがとても多いです。
またシャドーイングの方が適当に進めている感じがありますが、ディクテーションで一番ダメなのは書く作業とわかるところを何回もやるというところです。
シャドーイングでもわからないところは時間をかけてでも確認する必要がありますので手抜きということではありません。
聞き取れないところはいくら頑張っても聞き取れない
とても重要で押さえておいて欲しいのが聞き取れないところは絶対に聞き取れないということです。
英文のなかで発音の特性で音がくっついたり脱落したりしますが、そういう部分は聞き取ろうとするだけ無駄です。
それを聞き取るにはそれ自体に慣れなくてはなりません。
わかりやすいように日本語の例とともに見ていきましょう。
ちょっと忙しいコンビニ店員A
セリフ1.「らっしゃっせー」
セリフ2.「あっしたー」
と言っているシーンを我々が聞くと「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と認識できますね。
コンビニ店員がこのような発音になるのには理由があります。
このような忙しいけどだらけている場面では日本語の口の動かし方のせいで「い」が聞き取りづらくなります。
また早く発音することによってこの流れだとセリフ1では「ま」と2では「りがとござい」という部分は口を大きく動かすためうまく発音できず次にいきます。
これは普通に「いらっしゃいませ」しか知らない人にはどう頑張っても聞こえません。しかし我々は「聞き慣れている」「文脈で意味(場面)がわかる」「発音の特性がわかる」という部分でおかしな発音でも認識できます。
おそらくこのような変化は外人さんにはわかりづらいでしょう。
つまりこれを認識するには意味(場面)・慣れ・発音の特性を知る必要があり、普通に単語の発音を知っているという程度では認識できません。
さて、ここまで日本語の発音の変化とそれの認識の仕方を説明してきましたが、実は英語のリスニングでも似たようなことが起こっているんですね。
我々日本人学習者は「先ほどのコンビニ店員のような発音の変化が普通に話しているだけで頻繁に起こるのが英語」と認識する必要があります。
例えば、
should⇨シュと聞こえる=リダクションという最後が脱落しがちな特性
でも我々が知っているのはシュッドゥ
while⇨ホワイと聞こえる=動かしづらいLの口の動きとリダクション
でも我々が知っているのはホワイル
When I was a kid,⇨ウェナィワザキッと聞こえる=リエゾンというくっつく特性
でも我々が知っているのはウェンアイワズアキッド
というように日本語で習う場合とのギャップがあるんですね。
これではいくら頑張っても聞き取ることはできません。
つまり英語では日本でいう「らっしゃっせー」現象が平然と発生し、むしろそっちが正解というように考えればわかりやすいでしょう。
聞き取りやすく滑舌の良いTOEICでも同様でこういった現象がどんどん起こります。
そうなると特性を知るか発音に慣れるしか聞き取る方法は無く、そうでない状況でいくらディクテーションをしても時間がかかるだけになってしまいます。
ではどういう風に慣れればいいのかというとやはり何回も聞くしかないでしょう。
もしわからないところがあったらそれを何回も聞いて正しい発音を知らなくてはなりません。
ということは文章をたくさん確認できないディクテーションではわからないことの発見にも慣れることにも使えません。
前後の単語や文法的知識で場面を判断することもできますが、これはディクテーションで鍛えられるものではないので別でやる必要があります。
発音の特性を知るというのはある程度自分でも良い発音ができるようにしておくということですがこちらもまた別に訓練する必要があります。
正しい発音ができれば発音の変化も当然のように把握できますよね。そういうことです。
つまりディクテーションは何を鍛えるにしても効率が悪い勉強法だったのです。
というわけで聞き取れもしない発音を必死に聞き取ろうとして結果的に聞き取れないディクテーションはダメということがおわかりでしょうか。
ディクテーションの唯一のメリット
申し訳程度にディクテーションを褒めておきたいと思いますが、ディクテーションには一つだけ強いメリットがあります。
それは勉強した感が得られる ことです。
バカにしているわけではなくこれは勉強のモチベ維持にはとても重要です。
ディクテーションは机に向かって集中して必死に聴き続け、さらに英語を書くという作業が充実感を与えてくれます。
そのおかげで英語の勉強が楽しいと感じられ継続につながるのです。
シャドーイングはかなりスピーディに進みますし、気を抜くと聞き流しているなんてことにもなりかねません。実際に書くわけでもないので勉強としては割と抽象的というか目に見えないようなところなんですね。
なのでそこだけはディクテーションの勝ちなのかなと思います。
まあシャドーイングが続かない人にディクテーションは続くのかとは思いますが……
自分にあったやり方の方が勉強を嫌にならない(効果が出ずに折れることはあるかも)
とは思いますのでやりたい方を選択できるといいですね。
ただ短期間で効果を最大限に感じていきたいのであれば断然シャドーイングがオススメです。
終わりに
今回はディクテーションを痛烈批判してきましたがいかがでしたか。
私としてはTOEICにおいてディクテーションをすすめる講師連中はペテン師とすら思えてきます。
ですがディクテーションは確かに4分の1の効果がありますので少しは成長します。
きっとそのせいで信じ込む人が多いと予測しているのですがどうなんでしょうね。
もしこの記事をみて同意していただけた方がいたら検証した上で周りの方の意見を聞いてみてください。
ディクテーションはかなり蔓延しているメジャーな勉強法でもあるので私が知らないすごい効果があるのかもしれないですが、
短期間でTOEICで860点を超えるにはディクテーションはいらなかったということだけは証明済みなのでそこだけは強く言っておきたいと思います。
というかむしろやらなかったからできたんでしょうね、、、
I・MI・GA・NA・I
IMIGANAI
(訳:意味がない)
そんなディクテーション。
やるなら少しだけにした方が賢明かと。